【相模原】地域発の持続可能な取組を表彰 企業・学校・団体が連携の輪


相模原市は、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて地域で先進的な活動を行う企業・団体を表彰する「さがみはらSDGsアワード2025」の受賞団体を発表した。市内企業の環境配慮製品や教育現場での食育活動、障がい者支援など、地域に根差した取組が評価された。【2025年10月29日起稿】

最優秀となる相模原市長賞は、ネットフィールドが受賞。廃ロウソクとおが屑を再利用した着火剤「オガチャッカ」を開発し、障害者就労支援と資源循環を両立させた点が高く評価された。同社の製品は、市の「トライアル発注認定制度」に採択されており、ふるさと納税返礼品としても登録が進むなど、地域経済への波及効果も期待されている。

優秀賞には、地域資源を活かした2団体が選出された。

藤野茶業部は、耕作放棄茶園を再生し「佐野川茶」ブランドを確立。茶葉の加工品を市内のパンや菓子などに提供するなど、農業と商業の連携を進めた。

市立橋本小学校は、児童が自作の歌とダンスで食品ロス削減を啓発。地域企業と共同で「相模原SDGs EXPO」限定ピザを開発するなど、教育から実践へとつなげた点が特徴だ。

協働賞には、子育て世代や障がい者支援に取り組むKids Fineが選ばれた。地域のボランティアとともに居場所づくりを行い、年間60回以上のイベントを展開するなど、地域包摂のモデルケースとなっている。

未来創造賞には、プログラミング教育を推進するランチパッドテクノロジー&パートナーが受賞。子供向けコンテストやAI体験会を通じて次世代人材の育成に貢献した。

審査委員長を務めた川廷昌弘・慶應義塾大学特任教授は、市長賞のネットフィールドについて「津久井産材のおが屑と市内葬儀業者等で廃棄されるロウソクを使用し、津久井やまゆり園等の地域団体と協働しながら進める点に大きな魅力を感じた。資源循環の事業化は相模原市の大きな特徴だ」と講評した。

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